
内容紹介
広告の中の文字に育てられた、わたしのデザイン書道。
うまい字が描きたい!
心ときめく文字が一番のお手本。
うまい字がかきたい!だれしも思うに違いありません。
最近は、文字のうまさにもいろんなジャンルがあると思う方も多いでしょう。
辞書で「うまい」は、上手い・巧い・旨い・甘い・美味いとありますが、
上手い・巧いが美文字や書道の専門家の方の文字だとすると、
旨い・甘い・美味いは、デザイン書道の分野で描かれるイメージが反映された文字を指すのかもしれません。
文字との関わり長く、デザイナーさんのイメージに導かれ、
お酒やラーメンなどのパッケージの文字から多くを学びました。
イメージにあわせ描きだす文字はさまざまで、楽しく味わい深い世界です。
「文字」って書くのではなく、描くのだと思っています。
今では多くの方がその魅力に惹かれるようになり、
「自由な筆法と自由な発想で描く」を体現され、筆文字を楽しんでいます。
そもそもデザイン書道というと、やたらデフォルメされた文字を想像する方も多いと思いますが、
始まりは広告デザインの中で用いられる文字のことでした。
広告等で商業的に使われる文字を扱う書道作家たちが、
書家はデザインを学び、グラフィックのデザイナーは書を学び、
切磋琢磨しながら新しい世界を構築してきたのです。
昔は社内で書文字のうまい方が担当する、つまり値段のないサービス的な仕事でした。
イラストやスケッチのように、専門的に描く方にプロとしてのギャラが発生するように、
書道もプロとして認識してもらいたいと、広告の中のデザイン書道はスタートしたのですが、
今や日常的に楽しめるようになりました。
また、誰にも備わっている個人本来の文字を育てると、
誰にも真似のできない素晴らしい味わい深い「旨い文字」に変わっていきます。
作品名 | 旨い字が描きたい |
著者 | 熊野井乃 |
ISBN | 978-4-925170-36-9 |
書籍サイズ | A4判 |
著者について
熊野井乃[くまのいの]
デザイン書道家。
1943年生まれ福岡県出身。
書道との付き合いは60年を越え、フリーで実用書・デザイン書道の道に進んで33年。
日本デザイン書道作家協会正会員、日本タイポグラフィ協会会員、
奈良デザイン協会会員、FONT1000メンバー。
受賞:日本デザイン書道作家大賞展優秀賞多数他、読売書法展秀逸(篆刻の部)